【平成二十九年七月発行の慈愛より】

今年は母の初盆でもあります。私は母が亡くなった時、どうして人の命を寿の命『寿命』と仏さまは云われたんだろうと思いました。寿とは、めでたい事お祝いの事です。そんな事を考えながらお経を唱えていると仏さまのこんな言葉に出合いました。『命と云うものは不思議なのもです 沢山の命の中で人として生まれて来れると云う事は奇跡なのです』と云う言葉です。私も縁あって人にお話しさせて頂く事があります。世の中には本当に様々な命があるのです。その一つ一つの命は縁あってこの世に生まれて来るのです。『米にも命があり』『花や草木にも命があり』『獣や魚にも命があるのです』しかしその中で人としてこの世に生まれて来れると云う幸せは、本当は極々わずかな事なのです。

弘尚  合掌 (つづく)