「片手だけでは・・・」お大師さまの書物の中の一節です。『片手だけでは拍手は出来ない、片足だけでは歩けない。右手と左手が感応して拍手になり、右足と左足が感応して歩く事が出来る。だから相手が感応するまで祈り続けなさい』こんな言葉です。私は感応と云うのは相手を思いやる心の事だと思うのです。「そんな心を大切に育てはぐくんで下さいね」と、そんなメッセージをお大師さまは1200年も前から、少ずつ、根気よく、辛抱強く、私たちの心の中に語りかけて下さって居るのだと思います。そんなお大師さまの声に耳を傾けることも今を生きる私たちにとってとても大切な事なのだと思のです。
弘合 合掌