【平成二十二年十二月発行の慈愛より】
子供たちと一緒に歩いていると「おいずる」といってお遍路さんが着ておられる白い行衣があるのですが初めて出会った私たちに子供用の「おいずる(行衣)」を「これを着てお参りして」と手渡して下さったお婆さんの事や。室戸岬の真っ青な海の事、青い海と青い空がとてもきれいでまるで青いキャンパスの真ん中に一本の線を引いた景色は今も目を閉じると瞼の向に浮かんでくるのです。四国第三十一番札所、竹林寺へのお参りの途中、交差点で子供たちと迷っていると丁度その時、お遍路さんを乗せたバスが交差点を右に回って私たちの道案内をしたくれた事もありました。私たちが歩いているのを見かけましたと、竹林寺の山門で待っていて下さった女の方は「無事に着かれて本当に良かった」と私たちを境内の中へ案内して下さいました。
弘尚 合掌 (つづく)