P8140130【平成二十八年七月発行の慈愛より】

他の人の悲しみを共に悲しむ事の出来る豊かな心を育てはぐくむ事が出来るのだと思います。困っている時悩んでいる時、そっと背中に手を当てて話を聞いてもらったりする事で「心がかるくなるような」「あたたかくなるような」そんな瞬間がきっと誰の心の中にもあると思います。そんな心の中から少しづつ、思いやりの心が育ち始めるのだと思うのです。仏さまは「ありがとう」と云う感謝の心が「はい」と云う素直な心が「にっこり」とするあたたかな心が「おかげさまで」と云う報恩の心が誰の心の中にもある事に気付いて下さいと、そっと見守って居られるのだと思います。それは子を思う父の心であり母の心であると思います。毎年訪れるお盆には仏さまとなられた精霊を思い、私たちは手を合わせます。忙しい毎日ですが、お盆の灯ろう流しのともし火を見た時、送り火の明かりを見た時、仏さまのこころに父母のこころに思いを寄せるのもお盆の良い過ごし方だと思います。      弘尚  合掌  (おわり)