【平成十五年十二月発行の慈愛より】
四国の遍路を始めた時小学校五年生だった長男も中学生になりました。身長も伸び少したくましくなった様に思います。でも遍路の途中には山道もあります。木々に囲まれた山道で下の子供たちは私の杖の先を持つのです。「よいしょ」「よいしょ」と引っ張って歩いた事が昨日の事の様に思い出されます。何をするにもそうですが、人のスピード人のペースに合わせる事の難しさをこの時は思い知らされました。親子でさえこんなにしんどいのにこれが他人さんならどうなるのかと、そんな事を思いながら歩いていた事も思い出されます。 弘尚 合掌 (つづく)